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診療案内

アレルギー疾患(気管支喘息を中心として)

当院は「喘息外来ぜんそくがいらい」を開設して気管支喘息きかんしぜんそくの専門的診療を行っています。気管支喘息きかんしぜんそくの治療は近年長足の進歩を遂げ、我が国の喘息死ぜんそくし喘息ぜんそくを原因とする死亡者数)は20年前には年間1万人を超えていましたが、その後順調に減り続け、2015年には1500人余りになっています。ただ残念なことに、いまだに十分な喘息ぜんそくの治療を受けていない患者さんが世の中には多数おられるのが実態で、まだまだ一般の方への啓発が足りていないと言わざるを得ません。

当院では、気管支喘息きかんしぜんそくを疑う患者さんには、詳しい問診と各種検査によりできるだけ正確に診断し、喘息ぜんそくであれば我が国の「喘息ぜんそく予防・管理かんりガイドライン」に沿って完全なコントロールを目指して治療していきます。現代の喘息ぜんそく治療の主役は何といっても副腎皮質ステロイドと長時間作用型β刺激剤ちょうじかんさようがたべーたしげきざいの吸入投与ですが、吸入薬治療の臨床では、患者さんの誤解や知識不足などによって正しい吸入が行われていないためにせっかくの薬が効能を発揮できていないケースも実際には多くみられています。吸入薬の選択はまず、患者さんが吸入デバイス(吸入するための器具)を正しく操作できるか、吸入流速きゅうにゅうりゅうそく(吸入するスピード)が足りているかどうかを見極め、個々の患者さんに適したものを選んで実地に指導します。さらに当院では、院外の調剤薬局の薬剤師さんとの連係プレーで吸入指導の質を高めるための活動として、「きよせ吸入療法研究会」の事務局機能を担っており、当院医師から院外の調剤薬局の薬剤師さんたちに吸入指導を依頼し、患者さんの吸入手技を評価し報告してもらうという枠組みを作り上げて運用しています。

喘息ぜんそくの治療

吸入薬以外にも各種薬剤を患者に合わせて組み合わせ、難治例なんちれいには最新の抗体薬こうたいやくも含めた薬剤の投与を行います。また、喘息ぜんそく発作については24時間体制で救急対応し、随時入院も可能です。さらに、慢性閉塞性肺疾患まんせいへいそくせいはいしっかん合併の気管支喘息きかんしぜんそく(Asthma COPDシーオーピーデイー overlap Syndrome; ACOS)や、気管支拡張症きかんしかくちょうしょう合併の気管支喘息きかんしぜんそく(アレルギー性気管支肺アスペルギルス症など)についても、診断と治療を積極的に行っていますので、喘息ぜんそくでお困りの方がおられましたら、ぜひ当院「喘息外来ぜんそくがいらい」あるいは「呼吸器内科外来」へご相談ください。

呼吸ケアリハビリセンター(リハビリテーション科)
 
呼吸器センター(アレルギー科)