炎症性疾患
当院の一つの特色は炎症性疾患(肺結核、肺非結核性抗酸菌症、肺真菌症、膿胸)に対する手術を行っていることです。結核が国民病であった時代と比べ現在では炎症性疾患の手術に精通している呼吸器外科医は少なく当院の存在は貴重なものとなっています。そのため全国から治療に難渋している患者さんが紹介されてきています。当科の炎症性疾患に対する治療成績は海外でも高く評価されており、その成績をまとめた論文はJournal of Thoracic and Cardiovascular Surgery、Annals of Thoracic Surgery、European Journal of Cardio-Thoracic Surgeryといった欧米の胸部外科学会誌に掲載されています。さらに米国胸部疾患学会(ATS)が2007年に発表した非結核性抗酸菌症のガイドライン(An Official ATS/IDSA Statement: Diagnosis, Treatment, and Prevention of Nontuberculous Mycobacterial Diseases)に当科の論文が引用されました。米国学会のガイドラインに日本の論文が引用されることは稀でありそれだけ当院の成績が評価されたことの証といえます。