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関節リウマチ

関節リウマチは、関節が腫れて痛む病気ですが、関節以外のさまざまな臓器に病気を合併することがあります。なかでも肺をはじめとする呼吸器系の臓器にはよく病気がみられることが知られています。リウマチ患者さんの肺の病気は、以下の3つが原因であることが多いとされています。

関節リウマチでは、しばしば肺に病気がみられる

リウマチ が原因の肺の病気

病原体びょうげんたいによる感染症

リウマチの治療薬が原因の薬剤性肺障害やくざいせいはいしょうがい

以上の3つが様々な組み合わせで肺に病気をおこします

原因のいくつかが同時にみられることも多く診断が難しい場合もあります。

関節リウマチがおこす呼吸器合併症

肺そのものの病気

間質性肺炎かんしつせいはいえん

気管支きかんしの病気

気管支拡張症きかんしかくちょうしょう 細気管支炎さいきかんしえん

肺を包む膜の病気

胸膜炎きょうまくえん

その他

肺の病気の経過には、細菌などによる肺炎に代表される一時的なものあれば、間質性肺炎かんしつせいはいえん気管支拡張症きかんしかくちょうしょうなどという長期に病気と付き合っていく必要があるものもあります。慢性の病気の経過も長期的にあまり変化がないものから進行するものまでさまざまで、同じ病気でも患者さんごとに経過が違います。このため肺炎や治療薬による肺障害はいしょうがいなど急性の呼吸器の病気になった場合は多くの原因のなかから今回の病気の原因を検索して診断し治療を行うことになります。慢性の病気では、疾患と進行の度合いなどを考慮して治療方針を立てます。慢性の肺の病気では、ゆっくりした進行の場合には経過を観察することもしばしばあります。

このように関節リウマチでは、肺の病気を合併する可能性が高いこと、肺の病気を合併している場合には、リウマチの治療薬により感染症や肺の障害を起こす可能性が高まるため、リウマチと診断されたときや治療薬を選択するときに、肺の病気が合併していないかを検査する必要があります。また肺に病気があったときには治療の必要性を判断すること、リウマチの治療薬を肺の病気の状況にあわせて選択することなどが必要になります。

当院では関節リウマチの診療に明るい呼吸器内科医が診療にあたっています。

関節リウマチと喫煙
喫煙者は関節リウマチを発症しやすく、喫煙により関節リウマチの治療薬の効果が弱まることが知られています。またリウマチの症状が悪化する可能性も指摘されています。以上から関節リウマチの患者さんには禁煙がすすめられます。当然、喫煙が直接、悪影響をおよぼす肺に病気がある患者さんは禁煙が治療の大切な一部分をなしているといえます。

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