薬剤部
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薬剤師(正職員・非常勤)募集
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「おくすり手帳活用法」(薬と健康のはなし)
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がん化学療法レジメンを掲載しました
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「過敏性腸症候群(IBS)のはなし」(薬と健康のはなし)
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薬と健康のはなし「解熱鎮痛薬のはなし」
薬剤部理念
チーム医療の中で専門性を活かし、安全で適正な薬物療法を提供する
薬剤部紹介
薬剤師17名(+パート2名)、事務員4名で他の医療スタッフと連携を取り合い、患者さんに最も適した薬物治療が行えるよう、日々努力しています。
医療は日々進歩し高度な知識が要求されています。そのニーズに対応するため自己研鑽と資格習得、学会参加・発表などに力を入れています。現在、日本薬剤師研修センター 認定実務実習指導薬剤師、日本病院薬剤師会 がん薬物療法認定薬剤師、日本病院薬剤師会 感染制御認定薬剤師、スポーツファーマシストなどの資格を習得した薬剤師が活躍しています。
調剤業務
調剤者と鑑査者の二人の薬剤師が処方せんの内容について、薬の量・飲み方・飲み合わせ・副作用などをチェックし、薬を調製しています。チェックの際、疑問点が生じた場合は医師に問い合わせをして、適切かどうかを確認しています。このようにして、患者さんの手元には安全に薬が届くようにしています。
注射薬セット業務
調剤者と鑑査者の二人の薬剤師が注射せんの内容について、注射薬の量・投与期間・投与速度・複数の注射薬を混ぜることにより、薬の効果や品質が落ちないか等をチェックします。チェックの際、疑問点が生じた場合は医師に問い合わせをして、適切かどうかを確認しています。このようにしてセットされた薬を病棟に供給しています。
病棟業務
各病棟に薬剤師を配置して、入院時に患者さんの常用薬・副作用歴・アレルギー歴の確認等の情報収集を行っています。薬の正しい飲み方・効果・副作用等を説明し、安心して飲んでいただけるよう手助けをしています。検査値や体の状態を確認し、副作用の早期発見に注意しています。カンファレンスの参加や医療スタッフへの医薬品情報の提供をすることにより、薬物治療がより効果的かつ、安全に行えるよう努めています。
製剤業務
院内で安全性と有効性を検討し、問題がないと認められた医薬品を調製しています。 院内で調製した医薬品は、原料の製造番号・調製日・使用期限・外観試験の結果等の記録を行い、品質の管理に努めています。
医薬品の管理と供給
医薬品の発注と管理および各部署への供給を行っています。医薬品の品質が低下しないよう、有効期限・温度などをチェックし、適正に管理しています。 麻薬・向精神薬は「麻薬および向精神薬取締法」に基づき、厳重に管理しています。
医薬品情報の提供
医薬品を安全かつ有効に使用するためには、医薬品情報が医療従事者や患者さんに適切に提供され、十分理解されることが必要です。医薬品は情報と一体となってはじめてその目的を達成することができます。
医薬品情報管理室では、日々更新される医薬品の最新情報、副作用の情報、新薬についての情報など様々な情報を収集し、医療従事者や患者さんにわかりやすい形にして提供することで医薬品の適正使用を推進しています。
また、薬事委員会において審議される医薬品に関する資料を作成するなど、薬事委員会事務局としての役割も果たしています。
外来化学療法
専用の設備で抗がん剤の混ぜ合わせを実施しています。その際、ガイドラインに基づいた無菌的な調製を行っています。
治験業務
当院では治験を実施できる体制をとっています。その窓口となっている治験事務局を薬剤師が担当しています。また、薬剤部では治験薬の管理、調製等を行っています。
チーム医療への参加
患者さんの治療に当たっては、医師、看護師やその他の医療スタッフがチーム一体となって取り組んでいます。薬剤師も薬に関する専門的な立場から、患者さんに適切な薬物治療を提供できるように努めています。
化学療法に対する取り組み
抗がん剤は、他の一般的な薬と違い、効果が出る薬の量と副作用が強く出る薬の量が非常に近い薬剤です。そのため副作用の発現頻度が高く、安全に抗がん剤治療を行うためにレジメン(治療計画)に基づき治療が行われています。レジメンとは、院内の化学療法委員会で審査された医学的根拠のある治療計画のことです。化学療法委員会では、各診療科の医師、看護師、事務部職員とともに薬剤師が参加し、薬の専門家としてレジメン審査や管理に携わっています。
緩和ケアに対する取り組み
がん患者さんの体や心の痛みをやわらげる緩和ケアチームの活動に参加し、医師、看護師、臨床心理士、ソーシャルワーカーと連携し、ひとりひとりの患者さんの状況に応じて、緩和ケア領域の薬を中心とした薬の提案や副作用の対策を行っています。
また、患者さんや医療スタッフが安心して医療用麻薬を使用できるよう、チームの医師や看護師と協力して、換算表などをまとめた簡易ツールを作成するなど、医療用麻薬の適正使用に努めています。
栄養療法に対する取り組み
栄養は人間が生きていく上で必要不可欠なものです。低栄養状態が続くと、運動能力・筋力の低下や免疫力の低下、傷や病気が治りにくいといったことに繋がっていきます。
院内にはNST(Nutrition Support Team)という栄養に関することを話し合うチームがあり、薬剤師もそのメンバーの1人です。医師・看護師・栄養士・言語聴覚士などと情報共有を行い、患者さんに合わせたよりよい栄養療法を実施できるようチーム内での話し合いを実施しています。薬剤師は主に点滴の投与量・投与速度は適切であるか、栄養剤の選択は正しいかなどを検討し、入院患者さんの栄養管理に携わっています。
感染対策・抗菌薬適正使用に対する取り組み
感染制御チーム(Infection Control Team;ICT)
ICTは、院内感染を防止するために、病院内の巡回やスタッフの教育を実施し、万が一アウトブレイクが発生した場合には、迅速な行動を取ることができる体制を取っています。チームの中で、薬剤師は感染対策の上で重要とされる消毒薬について、使用濃度、使用期限のチェック、手洗いおよび手指消毒の指導を中心に活動しています。
抗菌薬適正使用支援チーム(Antimicrobial Stewardship Team:AST)
病院において、薬物療法に薬剤師が積極的に関わることが高く評価されています。感染の領域でも薬剤師が中心となった抗菌薬適正使用支援チーム(AST)が評価されています。当院では2018年4月からASTを本格的に始動させました。ASTでは薬剤師が中心となり、医師・看護師・検査技師と一緒に抗菌薬の助言などを行っています。具体的には、個々の患者さんに対する適切な抗菌薬の選択・投与量・投与方法・投与期間について医師へ提案や、院内の抗菌薬使用量を集計・把握し、使用状況の確認をしています。
また、抗菌薬適正使用の研修会や院内感染対策マニュアルの作成、さらに、地域のほかの医療機関と連携・協力して、地域の感染対策にも取り組んでいます。
糖尿病に対する取り組み
糖尿病は日本で最も多い生活習慣病のひとつです。糖尿病は自覚症状がほとんどないこともありますが、血糖が高い状態が続くと合併症(腎障害、網膜症、神経症、動脈硬化など)が進行する可能性があります。糖尿病は食事・運動・薬物治療を継続することと、正しい糖尿病への知識を持つことが大切です。当院では医師、看護師、栄養士、臨床検査技師と協力しながら、定期的に糖尿病に関する勉強会(糖尿病教室)を開催しています。
病院の薬剤師を希望される方へ
日本病院薬剤師会 感染制御認定薬剤師
病院では様々な業務があり、幅広い知識が求められます。私は現在、主に感染対策に関わる仕事をしつつ、調剤、注射セット、病棟業務、抗がん剤のミキシング業務を行っています。病院での薬剤師の仕事は近年、患者さんの薬物治療に深く関わる業務が増えています。
感染症を例に挙げると、血液培養が陽性になった患者さんは適切な抗菌薬が早期に投与されなければ命に係わります。そのため、毎朝、細菌検査室に行って血液培養が陽性になった患者さんがいないか確認しています。また、細菌検査室から私のところに連絡が来ることもあり、患者状況を確認したうえで適時、感染症治療の支援をしています。正しく対応しないと患者さんの命に関わるため責任は重いですが、患者さんが回復したときのやりがいは大きいです。そのため、常に最新の知識を得る必要があります。
当院の薬剤部は学会参加・発表を支援してもらえる体制が出来ています。薬剤師としての能力を高めて患者さんの薬物治療に貢献したい人には、この職場はおすすめです。
日本病院薬剤師会 がん薬物療法認定薬剤師
薬剤師は、がん領域において、抗がん剤の投与量や投与間隔などの投与計画の管理、患者さんへの治療スケジュールや副作用・その対策についての説明、副作用のモニタリングや対処薬の検討、抗がん剤の安全な調製など、がん薬物療法が安全かつ適切に進むよう様々な活動を行っています。特に副作用への対策は、予防に努めることで最小限に抑えることができる症状も多く、薬剤師の重要な責務と考えています。
がん薬物療法は、抗がん剤の開発、副作用対策の充実などにより入院治療から外来治療へ移行し、仕事を続けながら、またご自宅での普段の生活を送りながら治療を進めることができるようになりました。外来での治療を安全に行っていくためには、患者さんがご自身の体の変化に常に注意を払い、気になることがあればすぐに病院に相談していただくことがもっとも大切です。ただ、この症状は副作用なのか迷ってしまう、病院に連絡してもいいのか躊躇してしまうといった声も聞かれます。「あの薬剤師にちょっと連絡してみよう!」と顔を思い出していただけるような信頼される薬剤師を目指し、外来化学療法室や外来診察前後での患者さんとの面談を通して外来患者さんの副作用管理にも積極的に取り組んでいます。また、入院外来問わず、薬に係る継続したサポート体制が構築できるよう、近隣の調剤薬局の薬剤師と連携をとる活動も行っています。
がん薬物療法を始める患者さんの多くが、これからどんなことが起こるのだろうか・・と不安な気持ちを抱えておられます。患者さんが治療の内容や副作用についての情報を得ることで不安が軽減し、治療が進むにつれ笑顔を見せてくださったときが、一番の私の励みとなっています。がん薬物療法認定薬剤師としてがん薬物療法に貢献し、患者さんに安心して治療に臨んでいただけるよう、今後も努力してまいります。
近年、薬剤師のがん薬物療法への取り組みはどんどん進化し、この勢いはこれからも増していくでしょう。薬剤師として何ができるのか、その可能性は無限大です。既成概念にとらわれず、柔軟な発想、熱い志とパワーを持った若い世代の力が必要とされています。
薬学生のみなさん、いっしょに頑張っていきましょう!
お薬について
院外処方せんについて
複十字病院では「院外処方せん」の発行を行って、「かかりつけ薬局」でお薬を受け取ることをお願いしております。
「かかりつけ薬局」では、当院から処方されるお薬だけでなく患者さんが服用されているお薬全てを総合的に記録することで、薬の重複投与や悪い飲み合わせを防止して安全に使用できます。
お薬の正しい飲み方、注意事項
- 錠剤・カプセル剤は包装シートから取り出してお飲み下さい
- お薬はお水か白湯でお飲み下さい
- お薬は湿気や直射日光を避け、涼しいところに保存して下さい
- お薬は子供の手の届かないところに置いて下さい
使用方法や副作用など、お薬についてご相談がおありの方は下記へご連絡下さい
平日 日中(8:30-17:00)、土曜 午前(8:30-12:15)
平日 夜間(17:00-8:30)、土曜 午後(12:15~)、日曜、祝日